GREAT NEWS! 製薬会社ノボ・ノルディスク 生物(学的)製剤のバッチテストで動物を使った実験を今後一切しないことを発表
12/1 ノボノルディスク社制作の映像リンク追加。
http://helpanimals.jugem.jp/?eid=265
この会社は、Only Oneを目指している企業ですが、世界をまたにかける規模の製薬会社の動物実験でこのような発表をしたことにおいて、文字通りオンリーワンの栄冠を得たのではないでしょうか。
この会社の日本支社のHPには、まだ発表がのっていません。ぜひのせてほしいものです。
2011.11.29
ノボノルディスクは、生物学的製剤のための動物を使ったバッチテストを今後行わず、生きた動物を使って、生物学的製剤製品の生産テストを行わないと発表しました。
この会社で動物が最後に使われたのは、11月28日の、ノボノルディスクの血友病用の製品である”遺伝子組換え活性型血液 凝固第VII因子製剤ノボセブン”(以下ノボセブン)のために使われ、この製品には、会社の生物学的製剤のための生産バッチ品質管理のための動物実験を終了するマークがつけられました。
生きた動物に代わり、ハムスターや他の動物の細胞を使います。
これにより、より正確で信頼性の高い結果がでると、ノボノルディスクは言っています。
動物を使わない手法への移行は、世界中の関係当局を納得させるため、膨大な数の登録書類の修正を伴いました。
かなり多くの動物が、生物学的製剤の開発、製造、品質管理に使われ、また実験の持つ性質上の理由から、ノボノルディスクは、製薬業界における3Rの推進に努力してきました。
バッチ試験
生きた生体を使うことは、バッチ間変動でばらつきを生み、また細菌混入などのリスクも伴います。このため有効性・安全性のための実験は、品質の管理するため、生物学的製剤の各バッチに必要になります。通常、小分子薬剤の品質管理のため、インビトロではなく生きた動物を使った動物実験を伴います。
生物学的製剤の対照試験に使われる動物の数や方法は、ノボノルディスクが製品を販売するそれぞれの国の法的な要求事項によって決められます。
国により、テストの方法にばらつきがるため、同じテストを何度も行うことにつながっているとノボノルディスクは言います。
タスク・フォース(調査特別委員会)(仮訳)
ノボノルディスクの従業員たちは、動物を使って品質管理をすることの妥当性・有効性に1980年代から疑問を抱いていました。
このため、この会社では、10年以上前にタスクフォース(調査特別委員会)(仮訳)を設置し、重複する試験での動物の数を削減もしくは動物を使わない方法に置き換え、なおかつ、同じ製品の品質と安全性を確立することをゴールに掲げました。
この目的において、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギの動物の使用数を、1990年代の13,000匹から2000年には2,078匹へ、そして2010年には772匹にまで減らしたとのことです。
今回のことは、ノボノルディスクの、動物倫理に対する責任において節目・道しるべとなるものです、と取締役副社長は言っています。
”私たちは、時代遅れの実験を減らし、動物を使った方法の代わりになる実験室での新しい試験法を開発するため10年以上取り組んできました。
2010年、ノボノルディスクで使われた動物の全数は62,152匹。この数は1990年代の数に比べ、70%以上を減らした数です。それ以降は、研究は増えているにも関わらず、使用する動物数はだいたいこの数字を保っていました。
製薬企業ノボノルディスク社が作成した動画。”動物倫理の指標”をぜひご覧ください。
原文:
http://www.novonordisk.com/press/sea/sea.asp?sNewsTypeGUID=&lMonth=&lYear=&sLanguageCode=&sSearchText=&fb=1916&cat=on&sShowNewsItemGUID=9f2a97f6-c97c-4a78-957e-9515a83bec0a&sShowLanguageCode=en-GB
ノボ・ノルディスクってどんな会社?
http://job.mynavi.jp/12/pc/search/corp52167/outline.html
ノボ ノルディスクは、デンマークに本社を置く世界的なヘルスケア企業です。社員数は世界76ヶ国に29,000人を擁し、179ヶ国で製品を販売。
外資系製薬会社としては数少ない“スペシャリティファーマ”として、No.1
もしくは Only One を目指せる領域に特化し、企業活動を行っています。
特に糖尿病領域では、約90年の長い歴史があり、世界5大陸でシェア No.1、
9年連続ニ桁成長を遂げ、リーディングカンパニーとして、製品・サービスの提供だけに留まらず、糖尿病をとりまくすべての側面に関わり、貢献していきたいと考えています。
年間約1,400億円(2008年度実績)を投資している研究開発は世界最高水準で、創業以来蓄積された知識と技術は、糖尿病をはじめ、血友病、成長ホルモン領域などの分野でも活かされ、日本では全領域でトップシェアを獲得するなど医療現場から高い評価を受けています。